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!!!テンション
FHRのゲームにおける進行方法はテンションと言うルールに集約される。通常はローテンションだが、短時間での厳密な行動が必要な時はハイテンションになる。この2つのテンションの切り替えをするかどうかは、GMの判断によって決定される。
!!ローテンション
通常の状態であるがゆえに特殊なルールはほとんど無い。時間進行はかなり大雑把だが、最小単位は1オードとなる。しかし、GMが「1週間経過した」といえば、その通りになるのがローテンションでもある。
!サプライズ・シフト
ローテンションからハイテンションに移行するにあたり、奇襲されるなどして不意をつかれたら、このルールを適用しなければならない。具体的には、奇襲された側は、最初のラウンドに限り、イニシアチブがー5される(0未満になることも多いだろう)。これはすなわちシーケンス値が5減ることを意味するほか、シーケンス値が同じ場合の行動順が不利になることをも意味する。
ハイテンションに移行する直前に、目標値15の精神レジストチェックに成功した者は、このサプライズ・シフトによるイニシアチブ低下を受けずに済む。
!!ハイテンション
FHRにおいて戦闘が発生したときは、必ずハイテンションになる。しかしながら、ハイテンション=戦闘モードと言うわけでもない。あくまで「短時間のうちに厳密な処理が必要な場合」に移行するものである。例えば、高速で移動してくるものをうまく避けたり操作したりする・・といった時でも、やはりハイテンションになる。
ハイテンションでの時間進行はラウンドというゲーム上の区切りで管理される。各員の行動の順番を決定して、その順番に従って順次行動を起こしていくというのが基本である。ただ、その中で色々とローテンションの時には無かったルールが幾つも登場する。
!テンション修正
ハイテンションとローテンションで、決定的に違うのはチェックである。ローテンションでは特に気にする必要は無いが、ハイテンションで【生命】や【意志】のチェックをする時は、少々面倒なルールに従わなければならない。
具体的には、【生命】【意志】のチェックをしたら、__そのたびに次に振るダイスの数を1減らさなければいけない__。ダイスの数はチェックをするたびにー1されていき、この修正をテンション修正と呼ぶ。このテンション修正は、__各ラウンドの最初に0にリセット__される。それまではひたすらにマイナスになっていくため、自然に1ラウンドで出来る行動回数は限定されていくことになる。
混乱の元になるので、テンション修正を覚えきれないと思うPLは、ラウンドの始めに【生命】と【意志】の数だけダイスを用意することをお勧めする。そして、チェックをするたびに そのダイスを減らしていけば、間違いは少なくなるだろう。
ところで、このテンション修正だが、チェックのたびに__疲労ダメージを1受けることで−1しなくても良くなる__。もちろん、疲労ダメージも蓄積するとマイナス修正になるわけだが、一時的にでも行動の制約を回避できる方法として、覚えておいて良いだろう。
なお、どんな場合でも【希望】を減らしてダイスの数を追加することは可能である。
!シーケンス値
ラウンドの最初に各員が決定するもので、これが高い順番で行動できる。
まず、あらかじめイニシアチブを計算しておく。
__イニシアチブは《反射》のアビリティ値になるのが基本。さらに《知覚》《感応》がプラスなら それぞれ+1__できる。PCの場合、アビリティは±2の範囲になるので、イニシアチブは+4が最大、−2が最小になる。
単純に《反射》《知覚》《感応》を合計するわけで無いことに注意すること。《知覚》や《感応》は±0以下でも、イニシアチブには一切影響しない。
実際のシーケンス値は、ラウンドの始めに全員が__1d10してイニシアチブを加えて__求める。これが一番高い者から順番に行動できるが、シーケンス値が同じ場合、イニシアチブの高い方が先に行動となる。それも同じ場合は、完全な同時行動となる。
__10以上のシーケンス値だった場合、シーケンス値を−10した順番で、さらに行動__できる。もちろんチェックが必要な行動の場合、テンション補正が掛かることを忘れないように。複数回行動が出来るからといて、効果的な活躍が出来るとは限らないのである。
【希望】を1減らすごとにシーケンス値を+1d6できる。このように【希望】は様々な局面で万能の働きをするのだ。
また【肉体】【精神】双方のテンション修正を−1することでもシーケンス値を+1d6できる。チェックは不利になるが、よりすばやく行動できるのである。
シーケンス値に関する特殊な宣言のルールもある。これについては後述する。
後述する特殊シーケンス宣言でも、シーケンス値は変動するので 読んでおくと良いだろう。
!能動行動と受動行動
シーケンス値の高い順に起こせる行動を「能動行動」と呼ぶ。また、この行動の結果を防いだり妨害したりすることを「受動行動」と呼ぶ。最も典型的なパターンとしては、攻撃が 能動行動 であるのに対し、それを回避したり防御したりする行動が 受動行動 となる。大抵の場合、受動行動 は 能動行動 に対する対抗チェックとなる。
__受動行動 は必ず 元になる 能動行動 か、それに繋がる 受動行動 に対して行われるリアクション__でなければならない。全く関係ない行動は 能動行動 であり、シーケンス値に応じて自分の順番が来た時でなければ起こせない。
順番が回ってきた者が 能動行動 を宣言し、それに対する 受動行動 が宣言されていき全て解決して、次の順番に回るまでの間を「シーケンス」と呼ぶ。それゆえに、順番を表す数値をシーケンス値と呼び、現在の順番を意味する言葉として「シーケンス〜」という呼び方もする。
能動行動 は自分のシーケンスでしか起こせないが、受動行動 はテンション補正などが許す限り、1ラウンド中に__何回行っても良い__(もちろん対応する他者の行動が必要になるが)。
シーケンス値が10以上なら、10減らした順番で、再び自分のシーケンスとなる。もっともターン補正をリセットできるわけではないので、受動行動 を繰り返すようなことがあれば、再行動する余裕はなくなっているかもしれない。
いずれにしてもシーケンス0が終わったら、そのラウンドは終了となる。
「同時行動」となった場合、能動行動 を同時に起こせるが、__お互いに それに対する 受動行動 ができない__。互いが互いを攻撃すると宣言した場合、その攻撃のためのチェックでファンブルしない限り、受動行動が出来ないから相討ちになるということだ。
また 同時行動 の対象が同一でった場合、その対象は 同時行動 で起こされた行動のうち__どれか1つに対してしか 受動行動 が出来ない__。強敵と戦う時、これは非常に重要な戦略となるかもしれない。
!短時間と言うこと
1ラウンドが具体的に、どれくらいの時間かという厳密な決まりは無いが、長くても5秒程度である。だから、__長い台詞をハイテンション中に一気に話すことは出来ない__。そうした必要がある場合、GMは適宜 ローテンションへの移行を宣言するべきである(その場合も完全にシーケンスを終わらせるのが望ましいが、絶対ではない)。
ハイテンションで互いにこう着状態となり動きが止まった、という場合も、そこでローテンションに一度切り替えた方が進行しやすいだろう。
ハイテンションで何ラウンド経過しようとも、__ローテンションに戻ったとき経過する時間は1オード__となる。つまり、効果時間が1オードとなっている魔法をハイテンション中にかけた場合、その効果はハイテンションが続く限り持続し、ローテンションに移行した時点で切れる。逆にそうした魔法をかけた次のラウンドでローテンションに移行したとしても、やはり その魔法の効果は切れる。
PLの中には「ハイテンションに移行する直前にあわせて魔法を使う」と行動宣言する者がいるかもしれない。その目的は、ハイテンションの1ラウンド目からその魔法の効果を得ることであろうが、__GMは必ずこれを却下しなければならない__。そうしたことはハイテンション中に自分のシーケンスで行うべきことだからだ。
!特殊シーケンス宣言
自分のシーケンスに関連して、幾つか特殊な宣言が可能。
以下の4つは、ラウンドの最初 シーケンス値を決定し、一番高い者のシーケンスを開始するまでの間でのみ宣言可能。GMは実際にシーケンスを始める前に、これらの宣言をする者がいないか必ず確認すること。
::クイック宣言
::: この宣言により、__【生命】【意志】双方のテンション修正をー1するたびに、シーケンス値を+5__するという補正が可能になる。このテンション修正低下は疲労ダメージで無効には出来ない。元々エッセンスが高めのPCであれば、これを利用して高いシーケンス値を確保できるかもしれない。
::パッシブ宣言
::: この宣言により、__シーケンス値をー5するたびに、受動行動のチェックにのみ適用されるダイス補正を+1__得られる(テンション補正を+1できるわけではないことに注意)。このダイス補正はそのラウンド中有効だが、__一度でも能動行動を起こすと失われる__。だからこのダイス補正を失いたくなければ、自分のシーケンスになってもパスしなければならない。
::ディレイ宣言
::: この宣言により、自分のシーケンス値をその時決定したより低い値に変更できる。味方と行動を合わせたいときなどに宣言することになる。これにより、特にダイスなどに補正は行われない。
::シンクロ宣言
::: 特殊なディレイ宣言。自分本来よりも低いシーケンス値の他者を同時に指定することで、行動を遅らせて __その相手と 同時行動 が出来る__ようになる。同時行動の注意点については前述した通りである。
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