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FrontPage/ランク2/トゥルーラブストーリー シリーズ

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FrontPageランク2トゥルーラブストーリー シリーズ


エンターブレインによる恋愛もの。独特の絵柄もプレイすれば気にならない。


トゥルーラブストーリー シリーズ

機種ジャンルめいたもの難易度発売年備考
[PS][LOV]★☆☆☆☆1996(1)
[PS][LOV]★☆☆☆☆1997「R(Remember My Heart)」
[PS][LOV]★☆☆☆☆1999「2」
[PS2][LOV]★☆☆☆☆2001「3」

 いわゆる「ギャルゲー」はあまりプレイしないのですが、幾つかは手を出しました。そのうち一番安定して楽しめたのが、このシリーズです。フォーマット自体は典型的なもので「複数の女の子が登場し、会話やイベントを通して仲良くなっていく」というものです。ただ、このタイトル独特のモードがあり、これがなかなか止められないのです。
 1作目が出た後、これをリメイクしたのが「R」です。ただし、オープニング/エンディングに関しては無印「1」の方が評価は高いのではないかなあと思います。よって、一概にリメイクされた「R」をお勧めはしません。妹属性が極端に高い方なら、黙って「R」ですが(笑)。
 「2」は雰囲気は変わらず、キャラクター刷新版と思ってよいです。だから転校1ヶ月前からのスタートなのも同様です。無論「1」よりも遊びやすかったり、色々と凝った仕掛けがされていたりするので、どちらもお勧めです。
 「3」はプラットフォームがPS2になって、ガラリとイメージが変わります。なんと言っても、ずっと高校生だったものが、中学生になるからです。また「転校1ヶ月前」という縛りは無くなり、1年通してのプレイになります。この辺が賛否の分かれ目になるような気がします。私は残念ながら「否」寄りです。

突然目覚める主人公

 とりあえず「1」「2」については「転校1ヶ月前になって、あまりにも遅まきながら積極的になろうと決意する主人公」の話になります。プレイの始めに季節を選びます。レギュラーメンバーのほかに、各季節でしか登場しない女の子がいますので、全部のキャラクターと仲良くなるためにも、レギュラーキャラクターの全季節分のイベントを見るためにも、各季節でのプレイが欠かせないということになります。
 どんなに頑張っても1ヶ月でゲームは終了という縛りがあり、必ずドキドキの告白タイムということになります。転校の経験がある人なら、何となく その切ない気持ちが甦るかもしれません。
  ・・ただ、そんなギリギリになって目覚めることは無いのになあ・・と思っていたわけですが、よくよく考えると「3」は そんな突込みに対する答えなのかもしれませんねえ。幾つかの事情(後述)で私はプレイ意欲が削がれてしまいましたが・・。

 このタイトルを買うかどうか迷う人の大半は、その絵柄を気にするみたいです。かく言う私もそうでした。・・確かに、売れ線の絵柄とはちょっと外れているかもしれません。でも、まあ、プレイしていくうちに これは さほど気にならなくなります。というか、絵柄を理由にプレイを躊躇するのは、ちょっと勿体無いです。

 シリーズ通して最も特徴的なシーンは、やはり「下校会話シーン」でしょう。読んで字の如しで、放課後、帰宅する時に ある程度仲良くなった女の子と一緒に帰れる、というものです。この時、少々のアニメーションと共に色々と会話を交わせるようになっていますが、これが なかなかドキドキできるシチュエーションなわけです。というのも、一緒に帰らないことには、女の子をデートに誘えないからです。
 これが始まると、かなりの数の話題の中から 女の子が喜びそうなものを選んで会話をすることになります。また、それまでに起きたイベントについての話が出来ることもありますし、自分の持ち物の中からプレゼントをあげたりも出来ます。回数に制限があるので、それまで女の子の興味がそげないように気をつけなければなりません。また、本当に仲良くなると手を握ったりも出来たりして、これがまた妙に緊張もするわけですな。
 女の子には「興味」のゲージの他に、「ドキドキ」のゲージがあります。興味のある話が出来ても、ドキドキさせすぎると、耐えられなくなった女の子が途中で逃げてしまい、そこで下校会話は失敗になってしまいます(当然、デートに誘ったりも出来ない)。そのさじ加減に、プレイヤーは一喜一憂することになります。
 まあ、この辺に慣れてくると、主人公の奇天烈なムチャ振りに笑ったりする余裕も出てきます。例えば、天気の話題、最初は「今日はいい天気だったね」的な話になり、無難な話題となるのですが、ネタが出尽くすと「今日の天気がさあ」などと自分が問いかけられても困る振り方をするものですから、見ていてハラハラしてしまうのです(笑)。

 何はともあれ、この「下校会話」は TLSシリーズの華であり、これがあるから、このタイトルはプレイした人の印象に残るのではないかなあ、と思います。

 ゲーム開始時に、季節と共に主人公のパラメータを決めることも出来ます。このパラメータは女の子の好みに合うかどうか、という程度など、ストーリーに微妙な影響を与えます。まあ、そうしたパラメータを気にしなくても、会話を重ねていけば、割と仲良くなることは出来るようになっていますが、出会いのパターンによって「仲良しルート」「憧れルート」みたいな大まかな2つの流れがあり、それぞれでイベントが異なるため、一度はパラメータ調整をしてプレイに挑むことになるかと思います(つまりたいていの場合、全イベントを見るために、一人ごとに複数回のプレイが必要になる)。

 「R」は「1」のバージョンアップとでもいう内容です。イベントが幾つか追加されているほか、妹のみさきとも下校会話が可能になっており、妹好きは狂喜乱舞だったらしいです(私は「ふーん?」という程度でしたが)。
 ただ、残念なことにオープニングとエンディングの歌が刷新されています。こちらも悪くないのですが、無印「1」のオープニングとエンディングも実に出来のよいものであるため、是非見て欲しいなあと思うことしきりです(特にオープニング)。

 「2」は「1」からブラッシュアップされたシステムになっています。割とゲーム性が上がっていて、キャラクターによっては特定の段階までイベントを進めないと、デートに誘えない・・ということもあります。キャラクターの魅力は相変わらずなので「1」をプレイして楽しめた人なら「2」も問題なく楽しめるはずです。

その後シリーズは動いていく・・

 PSで好評を得た本シリーズですが、プラットホームの移行には残念ながら成功しなかった・・というような気がします。

 「3」は舞台が中学校になり、プレイするゲーム時間も1ヶ月から1年になりました。これがねえ・・。中学生になっちゃうと、もう年齢差というか年代差の感覚が強すぎるのですよねえ。しかも、別に中学生にする必然性があまり無いですし・・。まあ、でも、それはそれほど気にしなくても良いのです。中学生である必然性は無いとしても、高校生にする必然性もあるわけではないですからね。
 ただ、ゲーム時間が1年になってしまったことで、プレイが若干冗長になってしまった感があるのです。もちろん、そうならないように色々と工夫はされているんですけどね。
 一番の問題は・・話を重ねると、かなり序盤(1学期のうち)に一番仲が良い状態になってしまう、ということのような気がします。告白すら出来てしまうんですね。ところが、そうすると夏休みが明けて以降、仲が良くなる過程とでもいうべきイベントが根こそぎ見れなくなってしまうんです。・・これは「1」「2」とは大幅に異なるプレイ感覚であるため、切り替えができないと、相当に戸惑うのではないかと思います。

 それから、あんまりチェックしていなかったため、結局 店頭で手に取ることすら無かったのですが、「Summer Days, and yet...」というシリーズ作が PS2では発売されていることに気づきました。
 あんまり気づかなかった最大の原因は絵を描く人が変わってしまったから・・のようです(苦笑)。こちらは「2」に近い作りに引き戻されている(これが「3」をプレイした人たちの反応に対する答えなのかもしれません)のですが、サブタイトルに "Summer" と付いていることからも分かるように、舞台は 夏限定、しかも明確な終わりは無い、というものになっているようです。

 その後、どう見ても同じスタッフが作ったとしか思えないタイトルが発売されます。それが「キミキス」です。キスすることがテーマという、あまりに恥ずかしすぎる内容となっていますが、ゲーム自体は TLSの発展系とでもいうべき形になっています。ただし、いわゆる "下校会話" が下校と限ったものではなくなっているようですが。「恋愛ルート」と「仲良しルート」という2つのシナリオがある辺りも、原点に回帰しているイメージを沸き起こさせます。
 とはいうものの、何と言うか・・あまりにストレートで私は手に取りづらいままになっています(苦笑)。私も年をとったのかなあ・・。

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最終更新時間:2008年06月30日 12時38分27秒
Jade Moon