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2Dアクションの雄 トレジャーの名作。この会社のゲームにハズレはありません。

ガンスターヒーローズ

• ガンスターヒーローズ
  • 多彩なアクション
  • 最初の難易度はイージーで・・
• ダイナマイト ヘッディー
• 幽遊白書 魔強統一戦
• ガーディアンヒーローズ
• アストロボーイ 鉄腕アトム

　メガドライブにはアクションゲームの良作が多いです。その理由が トレジャー という会社の存在でした。その名を一躍有名にしたのが、このタイトルとなります。以後、さまざまなアクションゲームを発売することになりますが、ひとつとしてハズレが無いという稀有な会社となっています。
　一つにはゲームバランスというか難易度設定が絶妙であることが大きいのですが、それ以上に見た人の印象に残るのは、強烈な画面演出力だと思います。「ポリゴンなんか使わなくても、面白いものは作れるんだ」という熱い意志を感じ取ることが出来る作りこみには誰であっても脱帽することでしょう。

多彩なアクション

　本作は、オーソドックスなショットである "フォース"、貫通力が抜群の "ライトニング"、射程は短いが破壊力抜群の "ファイヤー"、的追尾が強力だが威力は弱い "チェイサー"という４つの武器を旨く使いこなしながら、敵を倒して先に進んでいくゲームです。
　このショットですが、実は２つ取ることが可能で、その２つの武器の特性が組み合わさった攻撃が可能である為、都合 12種類の攻撃があるということになります。それぞれの組み合わせには固有の名前があって "死ね死ねファイヤー" とか "シャチョーレーザー"など愉快なものが盛りだくさんとなっています。
　楽をしたいならチェイサー×２ですが、ファイヤーを組み合わせたときの威力アップはなかなかのものなので、２人同時プレイ時は お互い特性の違う武器を使って補い合うのがいい感じです。

　キャラのアクションは、武器攻撃だけに留まらず、スライディングやジャンプ中のフライングボディアタックの他、地上でも空中でも相手を投げ飛ばす(投げられない敵もいる)ことも可能で、その多彩な攻撃に目を見張ったものです。
　また掴める所があれば そこに手でぶら下がったり、そのまま上に飛び乗ったりするなど、感覚的に「ここはこうできるのでは？」ということが、かなり出来るアクションゲームでした。

　そして敵キャラは、自キャラ以上に多彩なアクションを見せてくれます。その芸の細かさには、もうついつい笑ってしまうこともあります。すさまじいまでのドット絵表現だけでなく、上手い見せ方をしている画面も多く、見ているだけでも楽しくなってしまいます。サイコロ要塞の "RUNNER" は必見です。

最初の難易度はイージーで・・

　この会社のゲームは全般的に難易度が高めです。特に「ノーマル」とランク付けされている難易度が、既にアクションゲーマー向けなのです。だからアクションはそれほどでも・・という人は、迷わず「イージー」を選ぶ必要がありますし、それでも充分に楽しめるように出来ています。
　繰り返し「イージー」を遊びこむことが、結果として そのゲームに対する経験値を稼いでいるのと同じ意味となり、やがては「ノーマル」その上の「ハード」なんてのもプレイできるようになる原動力となります。

　特に「セブンフォース」というボスは、その名の通り７つの形態を持つのですが、イージーでは全ての形態を見れないままだと思います(たいていは全てを見せる前にHPが無くなる為)。だから、このゲームを余すところ無く見届けるには、ノーマル以上でのプレイを・・となるのですが、なかなか難しいんですよね〜。

　まあもっとも、イージーとノーマルの間には、かなり高い壁があることも事実なので、別にノーマルがクリアできないからといって、恥じる必要はありません。私もノーマルでのクリアは・・一人では厳しい・・。
　このゲームは２人同時プレイがかなり有効です。武器のところでも書きましたが、一人が追尾できる「チェイサー」、もう一人は さらに攻撃力のある何らかの武器を選んでおけば、かなり先へ進みやすくなるからです。ただ、ステージの途中でゲームオーバーになったプレイヤーがコンティニューして途中参加すると、元々ゲームを続けていたプレイヤーと体力を分け合っての参戦となるので、充分に注意が必要です。

　ステージのバリエーションが豊かで、出現するボスもユニークなものばかり。どれを見ても面白いこと請け合いですので、是非一度御覧になってみてください。実はさりげないドラマもあって、細かい画面演出と音楽がそれを盛り上げます。

　GBAで「ガンスタースーパーヒーローズ」としてリメイク続編が出ているほか、PS2の SEGA AGES2500でも出ています。このPS2の方は、トレジャーのその他のタイトルも入っているため、なかなかお勧めです。

　それでは トレジャーが作ったソフトのうち、私が良くプレイをしたものについても、以下に書いておこうと思います(もちろん、ここに書いた以外にも多くのタイトルをリリースしています)。SSの「シルエットミラージュ」、AC/DCの「レイディアントシルバーガン」などがその他の代表作かな。版権ものも結構作ってます。

ダイナマイト ヘッディー

　襲撃された人形たちの世界を救うために、一度は廃棄処分にされた人形のヘッディーが奮闘するという、MDの横スクロールアクションゲームです。徹底して、人形劇の舞台というのを意識した画面演出が行われており、その巧みさに唸らされます。
　主人公はボロボロだった人形ということでか、自分の頭を飛ばして攻撃します。また、途中でアイテムを拾えば、頭を取り替えて、幾つかのパワーアップが出来るようになっています。
　ゲームの難易度はかなり高めだと思うのですが、私は学生時代に頑張ってクリアしました。・・今やってもクリアできません(滝汗)。ただ、頑張って先を見たいと思わせるだけの なんと言うかドキドキ感が持続できたタイトルであることは間違いありません。
　ステージには幾つかシークレットポイントというのがあります。特定の敵を倒す・・など様々な条件でこれは得られるようになっています。ちゃんと各ステージに幾つあるのか分かるようにはなっているのですが、それでも全てを攻略するのは非常に難しいです。結局、全てを集めるのは断念しましたが、その先には何があったのでしょうねえ。

幽遊白書 魔強統一戦

　これもMDのタイトルです。版権もの？ と侮る無かれ。作っているのがトレジャーですから、B級の幼児向けなどという ちゃちなものではありません。当時発売されたマルチタップにより４人同時対戦を可能にした 非常に出来の良い対戦格闘ゲームに仕上がっています。
　実際のフィールドは、２ライン制になっており、４人で戦うのにも充分なスペースとなっています。・・いや、多少狭いぐらいかもしれませんが、このゲームの場合は それぐらいの方が良いわけで。登場キャラクターは戸愚呂(弟)との戦いを軸に選ばれており、どのキャラクターでもきっちり戦えるようになっています。
　通常攻撃でも互いにぶつけ合うことで相殺できるなど、かなり熱い作りになっています。さらに、戸愚呂(兄)は画面内を姑息に移動して立ち回れますし、桑原は かなり離れた所にいる相手でも切りつけることができる、など そのキャラクターの原作での特徴をきちんと活かしたものとなっています。
　４人対戦・・・燃えます。「気づいたら朝」ということが何日も続きました(笑)。

　ちなみに他にも、ディズニー「ミラクルアドベンチャー」がトレジャー作で、やはり評価が高いです(これもMD)。最近では DSで「ブリーチ」を作っているようですけど、恐らく 手堅いつくりになっているのではないでしょうか？

ガーディアンヒーローズ

　これはSSでのタイトルです。トレジャーはずっとセガ系ハードでソフトを発売しており、とても頼もしい存在でした。"ヒーローズ"というタイトルが、ガンスターヒーローズとの関連を匂わせますが、部隊は打って変わってファンタジー世界になっており、直接的な関係はありません。・・が、どこかで見たようなキャラクターは登場しています(笑)。
　基本は３ラインの横スクロール格闘アクションになります。２人同時プレイが可能で、個人的にはニコレの回復魔法が相当に協力であったという印象があります。また、アンデッドヒーローという無敵の強力なお供(ガンスターヒーローズをやっていれば「お！」と思うはず)を連れ歩くことが出来、戦わせてゲームを楽に進める(自分は防御しているだけでよい)もよし、自分で倒して経験値を稼ぐもよし、という他には無い特徴的なシステムとなっていました。
　このゲームは対戦格闘のモードがあるのですが、これに限っては最大６人までの同時対戦が可能になっていました。選択できるキャラクターは多岐にわたっており、どう見ても戦闘力の無い・・そして、実際 戦闘力の無い一般市民まで選択できました(もちろん逃げるしかありません)。その辺の無茶さ加減がまた面白かったのです。
　GBAで「ガーディアンヒーローズアドバンス」というのも出ています。こちらは、SS版の続編のようですが、ちと見たことが無いんですよねえ。

アストロボーイ 鉄腕アトム

　セガ系ハードが殲滅されてからは、様々なプラットフォームでソフトを出すようになりました。これは、GBAのタイトルです。アニメも評価の高い「平成版アトム」をベースにしていますが、手塚治虫原作のキャラクターたちが勢ぞろいしており、単なるアトムのゲームではなくなっています。
　大きく２部で構成されたゲームとなっており、このストーリーの大きな変動はかなり衝撃的です。しかし、火の鳥 の力で時間を遡ったアトムは、起きてしまった悲劇を回避するために飛び回ることになります。そこで、手塚治虫作品でお馴染みのキャラクターたちと出会い、彼らの助けを借りながら、人間とロボットが幸せに暮らせる世界を目指します。
　ラストシーンでは、ガンスターヒーローズのラストシーンで使用された音楽が流用されています。その盛り上がりは、ちょっと他では見れないかもしれません。アクションゲームとしても、相変わらずの良作となっています。
　ただし最初にプレイできるのがイージーモードである(必殺砲であるアームキャノンをほぼ無尽蔵に使える)ことからも分かるように、実はクリアしてから選べるようになるノーマルモードが、本来の難易度であるっぽい(こちらはアームキャノンは３回までしか溜められない)です。この難易度でプレイすると、このゲームが以下に良く考えられた難度の高いゲームであるのかが分かるかもしれません。まあ、ストーリーを楽しむ分にはイージーモードで充分なのはありがたいです。