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幻想世界リアスターグ/地理/南方/神聖都市グリアテール

Fantasy Hazard Reincarnaton revision 3
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幻想世界リアスターグ地理南方神聖都市グリアテール

神聖都市グリアテール

 光明神ラノスの教団総本山。南方の"バリドースの西角"と呼ばれる半島に位置する。魔道大戦の前から、この場所にラノス信者たちは集まっていた。大戦で最後まで魔族の手に落ちなかった数少ない地でもあり、現在に至るまで それは破られていない。

 ラノス教団は、それ自体が巨大な慈善団体となっている。総本山である この都市は夜でも光を発して輝きを見せる壮麗な "光の神殿"を中心にした城塞都市で、信者たちが住むだけでなく、生活に困窮した人を分け隔てなく受け入れることで知られる。魔族が絡まない一切の戦闘を否定しているため、世間では逆に煙たがられることもあるが、その誰でも助けようとする姿勢は認められており、ラノスを信仰する一般の人々の数は 他の至高三神を振興する人々より多いとさえ言われる(ただし、一番多いのは はっきりと信仰する神を定めていない人々ではあるが)。
 魔道大戦の時期は「聖道庁」という呼び方をしていたが、現在この呼び方は廃れており、一般には知らない人の方が多い。それでも、この都市の正式な名称は 今でも「グリアテール聖道庁」であり、ここで執り行われる儀式では この呼び名も使われている。

ラノス教団

 光明神ラノスは暗黒神ダスタムと対を成す神である。ダスタムと対立しているわけではないが、その教義の差から信者間の仲が良いとは言えないのも事実である。教典は "輝結典"と呼ばれる。縦横の長さが等しい十文字をシンボルとしている。
 ラノスに祈りをささげるときは、両手を組んで頭を垂れるのが基本の姿勢となる(略式では頭を垂れるのみ)。

 ラノスは平和と癒しの神として崇められている。それゆえに困窮した人々を助けることが絶対原則となっており、その活動は人々に高く評価されている。もっとも完全な援助を受けるためには信者になる必要があるため、「ただの信者獲得の手段」と批判する声もある。しかし本当に困っていた人が援助を受けたとき、それに感銘して自ら信者として帰依する、というのはラノス教団では よくある話だし、信者になることを強制しているわけでもない。信者でなくても生活に困らない程度の援助は受けられるため、単純に「信者集め」として援助をしているわけではないのも事実なのだ。

 ラノス信者を有名にしている戒律がもう一つある。それが「絶対平和主義」である。魔族と戦うことはいとわない彼らだが、そうではない戦いには参加しようとしない。また、極力その戦いを止めようと努力する。努力はするが、大抵の場合報われないため、煙たがれることも多いのだ。
 それでも、彼らは自分の信じる道を突き進む。このため、一歩間違えれば「狂信者」といわれることすらある状態になりやすいのが、ラノス信者の隠れた特徴といえ、融通が利かないことを「ラノスの信者のようだ」と表現することもある(信者たちを目の前にして あからさまにこうしたことを持ちだす者は少ないが)。

 神に仕えることを全てとして教団に属する者たちは "白神官"と呼ばれる。神の力による癒しの技を行使することも出来るが、薬草などを用いる一般的な医術にも通じている。また、食料の自給自足が奨励されていることから農作業の知識を持った者も多い(肉を食べることは基本的にしないため、狩猟などは行わない)。
 さらに上位の神官は "光の導主"と呼ばれる。その中でもグリアテールに詰めて、最高位の "法王"を支える者は "枢機卿"という別の呼ばれ方をする。"枢機卿"は7人で構成され、"法王"を補佐するとともに、その全員が次期"法王"の候補でもある。
 "光の導主"と同じく上位の神官の立場として "聖戦士"が知られている。絶対平和主義の信者たちの中で、彼らだけは武器を取ることが認められており、信者たちを守るために戦う。彼らの存在は教団の教えの矛盾であると主張する者もいるが、信者たちを守る盾となる彼らに、守られている信者たちは尊敬と感謝の念を絶やしていない。
 そして、"法王"が教団の最高責任者である。グリアテールの中心にある "光の神殿"で常に人々と接することが出来る場所にいて、信者たちを導いている。"法王"が死ぬと、"枢機卿"の中から次期法王が選ばれ、残りの"枢機卿"は辞去して"光の導主"に戻り、新たな"枢機卿"が7人任命される決まりとなっている。

 ラノス教団の神殿は、グリアテールがある南方以外の地域にも1つずつ建立されている。困窮している人々を助ける目的であることから、そうした助けを必要とする者が多いところに神殿が作られ、時に移設されることもある。神殿ではラノス信者でなくても植えることが無い程度の食事を提供され、信者であれば無償で魔法による傷病の治療なども行ってくれる。そうした各地の神殿の責任者は "光の導主"が務める。
 神殿の無い街でも、ラノスに祈りをささげる場として "教会"が必ず建てられている。ラノス信者は自分たちの街にある神殿なり教会なりで機会を見つけて祈りをささげる習慣となっている。教会は "白の神官"が責任者を務めていることが多い。


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最終更新時間:2008年01月08日 12時38分28秒

Jade Moon